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2019.2.3 「新しい救いに生きる」(要約)  マタイによる福音書9:14-17

1:  断食

 バプテスマのヨハネの弟子たちがイエス様のところに来て断食について問いかけました。ユダヤの民にとって断食とは、神様と向かいあう大切な行為の一つでした。基本的には、断食とは罪を悔い改めること、神様の前にへりくだること、そしてそこから神様に目を向けていくために行われていました。イエス様自身もマタイの4章で断食を行っているのです。ただ、当時の断食は、いつの間にか、社会で認められるための行為となり、そこから断食をしない人たちを非難する行為ともなっていってしまっていたのです。

 

2:  布とぶどう酒によるたとえ

 イエス様は断食自体を否定されはしていません。しかし今は「花婿が一緒にいる時」だと教えるのです。イエス様はこれまで、神様に応答する行為として、断食、そして律法を守ることを行ってきたが、新しい形で神様に応答することが始まることを教えているのです。

 イエス様は「布切れ服の継あて」について、そして「皮袋とぶどう酒」について語り、新しいことと古いことについて話していくのです。ここでは、古い物と新しい物は分離をする必要があることを教えています。古い物と新しい物を同じ物としてくっつけると、新しい物が古い物を引き裂いてしまうほどの力が生まれてしまうことを教えているのです。

 

3:  新しい救い、十字架と復活

 イエス様は布とぶどう酒の例話から新しい生き方を表しています。イエス様が言われた古い物とは、律法を守ることによって恵みを得るという生き方です。それに対して、新しい物とは神様の一方的な恵み、福音を受け取ることによる生き方です。

 そのうえで、イエス様は花婿が奪い取られる時がくると言われました。それはイエス・キリストによる十字架を意味しています。十字架の上で死なれたイエス・キリストは、その後、神様から新しい命を与えられ、復活されたのです。この復活を通して、本当の新しい救いが始まったのです。

 

4:  新しい生き方

 イエス・キリストの十字架と復活によって、新しい救いが与えられました。私たちがなすべき、新しい断食、イエス・キリストに従う道はどのような道となるのでしょうか。それはキリストによる福音、救いの出来事を土台として生きる道です。ただ神様の慈しみによってなされた救いを受け取り、その恵みのうちに生きていきましょう。(笠井元)