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2014.8.10 「主なる神の信実に生きる」 エレミヤ書7:1- 7

 敗戦後69年目。6日の広島原爆被災記念日、9日の長崎の原爆被災記念日を迎えました。今年は、特に、「集団的自衛権」の行使に踏み込むことが閣議決定され、私たちの社会は、「保護と安全を与えるものは何であるのか」という基本的な問題を避けられない所にきています。今朝は、同じような問題に直面した預言者エレミヤの言葉に耳を傾けます。

 1.時代背景

 預言者エレミヤが生きた時代は、今から2600年ほど前です。イスラエルは、南西に位置する超大国エジプトと北北東に位置する超大国バビロニアに挟まれた小さな国であり、その両国の興亡に翻弄され、エレミヤの活動の40年間は、エルサレムとその神殿が破壊され、ユダ王国が崩壊するという危機の時代でした。彼はエルサレムの神殿の門に立ち、主なる神の言葉を語るように命じられます。

 2.エレミヤと他の預言者・政治家との対決

 当時のユダヤの人々また指導者たちは、エルサレムとその神殿は絶対安全であるという神話を信じていました。そして、そこで動物犠牲による形式的礼拝だけしていればよいという「迷信的」立場でした。他方、預言者エレミヤは「主の言葉を聞け」と呼びかけ、神を怖れ、その恵みに応答して、道徳的に正しい生き方をすることが大切であると主張したのです。

 3.道と行いを正すとは、どのようなことか?

 「正す」(ヤートーブ)は「トーブ」=良いことを行うことを意味しています。自分だけではなく、他者にも喜ばれる良いことを行うことが結局は、自分たちの安全保障に繋がるのです。

 3-1 正義(ミシュパート)を行うこと

 それは、具体的に、「人と人とのお互いの関係において正義を行うこと」です。神の正義と愛に応答して、お互いの人間関係の中で正しい、しかも、憐れに満ちた審きを行えというのです。

 3-2 親切・慈愛(ヘセド)に生きる

 次は、社会的に頼る者のない、「寄留の外国人、孤児、寡婦をしいたげないように」という勧めです。「社会的に周縁化された人々に優しい社会は普通の人にも暮らしやすい」という言葉がありますが、まさに、それは、高齢者や障害を持った人たちにも暮らしやすい社会でしょう。外国人も人間であり、人として親切であることも重要です。

 3-3 神の信実(信実 エメット)に生きる

 偽りの血を流さず、異教の神々に従わないことも重要です。これは、エルサレル神殿で犠牲の動物の血を捧げるお祭り礼拝は「虚しい」という意味にもとれます。エルサレム神殿では異教の偶像礼拝も忍び込んでいました。主なる神の信実に対応した人間的に信実な生き方こそ、遠回りに見え、無力に見えても、私たちの安全を保証する道であると預言者は語ります。(松見俊)